倍賞千恵子まで
2010年 05月 27日
本日は倍賞千恵子が出演。
スタジオに入ってきた瞬間は誰だか判らなかったが、喋り初めて顔がアップされたので気付いた。
彼女も五流映画「座頭市」に出演しているようだ。
俳優が死んだ後、もう一度誰かにその役を演じて欲しいと思う気持ちがあるからといって、誰でもいい訳ではない。
特に、それが不世出な俳優であれば誰が演じても足元に及ばないから止めておけと思うのはファン心理だ。
音楽のカバーでも、元々歌っていた歌手以外では良さが表現できないケースもある。
勝新太郎という俳優が演じた「座頭市」の一つ一つの演技は生きていた。
それは勝が座頭市そのものだったからだ。
それを貶めた一人目がビートたけしだった。
金髪の市というとんでもない設定は、それだけで勝新の市を粉々に壊してしまった。
そして、香取慎吾が座頭市を殺した。
両津巡査長も似合わなかったが、座頭市はとんでもないミスキャストだ。
あれほど勝新を愛していたと公言する中村玉緒がたけしの座頭市も、香取の座頭市にも苦情を言わないのは腑に落ちない。愛する人の輝く遺産を汚されているのだから。