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真贋を問い疑問に感じた事を口に出したい


by neruumitubame

オバマ万歳

 黒人の大統領誕生に沸くアメリカ、そのアメリカの欺瞞と血塗られた歴史を歴代大統領の事績で簡単に紹介してくれる本が出ている。
 高校時代の世界史には登場しない、アメリカの裏の歴史といってもいいような事柄も掲載されているのは「全アメリカ大統領の履歴書」---自由の名による大略奪の220年、44代の野望---SAKURA MOOK21定価500円。
 桜の枝を切ったのを正直に告白した少年時代で有名なジョージ・ワシントンは300人以上の黒人奴隷を所有する大農園主だった。奴隷制は当時は違法では無かったにしても、「独立戦争」後の初代大統領の名誉を与えられた彼だが、その「独立」は本来は「殺戮」に合い生活していた土地を奪われた「インディアン」にこそふさわしい言葉だった。侵略してきた白人達と本国イギリスとの戦いは「内乱」もしくは「反乱」だったのだ。
 だいぶ前に読んだ本には「今、独立宣言を読んだアメリカ人は共産主義者の書いた本だと思っている」と言った文があった。それほど理想に燃えた内容だったという事だろう。その独立宣言を起草したのは第三代大統領になるトマス・ジェファーソンだ。彼は「奴隷制度撤廃」を唱えていたが、ヴァージニアにある大農園には200人近い黒人奴隷が働いていた。
 西アフリカに存在する「リベリア」は1816年に形式上解放された黒人奴隷を植民させ、現地住民からの攻撃を誘ってアメリカ軍が派兵され制圧、そして建国された。
 メキシコ領テキサスに入植していったアメリカ開拓民は、メキシコ政府に「俺たち独立するもんね」と言い出した。当然メキシコ政府は制圧に着手するがデヴィ・クロケットやジム・ボウイ達の英雄的抵抗が起きた。有名な「アラモ砦」の戦いだ。
 インディアン虐殺の歴史は様々なエピソードを残しているが、彼らの戦いは「英雄的行為」とはみなされない。なぜなら、彼らは白人への反逆者だからだ。各大統領が行った色々な「功績」の紹介がそのままアメリカの残忍さを示しているように感じるこの本ははたして100%正しい事が書かれているのだろうか?、ひょっとするとアメリカを貶めようとする陰謀か。
 それはさておき、入植者が先住者を殺し、追い払い、抵抗を誘ってたたき潰し、そして独立する。中東某国建国のモデルのようなアメリカの歴史だ。
by neruumitubame | 2009-01-23 18:43 | 国際