危地へ赴かされた人々
2013年 03月 09日
フジテレビ系列では午後21:00から「 土曜プレミアム・突入!福島原発に挑んだ男たち~激闘秘話!命と執念の12日間 」と題するドキュメンタリーを放送する。
フジテレビだからという理由からではなく、私は見ないと決めている。
見れば涙が流れるだけだろうし、東京電力や民主党政権への怒りに包まれるのが予測できるからだ。
死ぬのは構わないが、あんな連中への怒りで心臓麻痺とか脳溢血になっては堪らない。
番組の内容は「東日本大震災によって制御不能となった福島第一原発に立ち向かった名もなき人々。故郷や家族への思い…日本の危機を救うため、彼らは何を思いどう行動したのかー」というものだ。
元々、原子力発電所は「何かあれば取り返しが付かない」という声はあったのに、それを無視した電力会社と自民党政権は結果責任も取っていない。
「メルトダウンは起こしていない」・・・燃料棒が落ちているのに、そんな事を断言できるのか!。
「(人体に)直ちに影響はない」・・・放射能半減期は何十年から何千年なのにそれを今言えるか!。
海水注入の決断は判断違いだと批判が出たが、緊急時の措置としてはあっていい決断だった。
海水を入れれば二度と使い物にならないと心配した東京電力の対応こそ非難されるべきだ。
的確な指示を与えたと称賛された所長は現場を見ていなかったらしい。
そういった連中の指導で原発への放水、現況視察を行った人達。
それはまさに「危地へ赴かされた人々」だった。
そして、広範囲な周辺住民への退去措置を即座に取らなかった政府。
復権した自民党は真っ先に「復興利権」を打ち出し、原発再稼働に走ろうとしている。
懲りない有権者は自民党を勝利させた。
次の大地震で日本壊滅の恐れもあるのに、そんな事は考えにも入れない。
もし再稼働させるなら「100%安全」な対策を実施してからのはずだが、100%安全なんてのは有り得ない。
さて、最後に為政者達が民を見ていない証拠を挙げよう。
津波対策として低地にある集落や施設近くに「避難タワー」建設が流行っている。
訓練に参加した年寄りや障害を持つ人からは、「地震や津波が来れば死を覚悟するしかない」という言葉が出てくる。
タワーまでたどり着けても上に登れないからという理由と、そもそもタワーのある場所まで時間が掛かるという理由だ。
避難施設を作ればいいという発想で建てるから利用者の条件を考えない。
距離の問題は仕方ないとしても、階段が1カ所しか無く、しかも、急傾斜だから足腰が弱ければ登っていくのも困難だ。
向かい合わせるように2カ所の階段を作り、そして、スロープも造るというのはどれだけの金が掛かるのだろうか。
五層ぐらいの施設の途中に少しだけでも休めるような場所を作るとか、そういう工夫を担当部局は思い付かなかったのか。
思い付いたけど止めてしまった、あるいは金が掛かる事をするなと止められた?。
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