お控えなすって
2014年 05月 13日
この歌には大政・小政、そして森の石松の三人しか登場しないので曲名も「旅姿三人男」なのだが、彼らの親分こそ「小松の親分さん」じゃない「清水の次郎長」と呼ばれる人物。
郷土の有名人という訳で、地元ではこんな祭りが開催される。
《静岡市清水区の次郎長通り商店街で10日、恒例の「次郎長フェスティバル」が開かれた。名物イベントの笠投げ大会などに多くの人々が詰め掛けた。
旅姿の清水次郎長一家に欠かせない三度笠を投げ、飛距離を競った。決勝では多くの参加者が笠を手に取る前に、「お控けえなさって〜」などとユーモアあふれる口上を述べ、会場を沸かせた‥以下略‥》=14/5/11 09:48 静岡新聞 太字by海つばめ=。
「口上」というのは、仁義を切るとか言うものでヤクザが互いに挨拶する場合の型にはまった言い方だ。
この「次郎長フェス」という催しでは三度笠を投げてその距離を競うそうだが、その際に「お控えなすって」とやると点数が加算されるらしい。
フーテンの寅が「私、生まれも育ちも葛飾柴又です。帝釈天で産湯をつかり」と映画の中でも披露しているあれだ。
大人がやっているのなら笑いで済ませてもいいのだが、会場では小学生ぐらいの子供が「口上」を述べているのが脳内テレビで放送された。
ヤクザのしきたりを平然と子供にさせるという主催者の神経が疑われる。
楽しければいいのだと言い切れないはずだ。
一方で「暴力団撲滅」を叫び、他方では暴力団へのシンパシーを醸成する。
たかが、祭りの一催しに目くじらを立ててはいけないが、小さい芽がいつかは大きく育ち「立派」なヤクザになる可能性もある。
それにしても、ヤクザ者しか地域の「売り」が無いというのも寂しいものだ。
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